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2020年10月04日

二人の天才

京都春秋座 4、5年前に見た舞踊 藤間 勘十郎の踊り。井上流ばかり見ていると他のお流儀は皆同じように見えて違いが良く分からない。勿論 同じ曲の踊りを比べたりすることもあるが、早々感激しなくなっています。が、勘十郎さんの踊りを見た時は、衝撃でした。舞踊家と役者のいいとこ取り要素を十分に持っている方はいない。と魅了されました。で、待ちに待った 猿之助さんとの共演
春秋座の会場は、一つおきの座席でゆったり ソーシャルデスタンスを保っていた。話し声もなく皆様流石にお行儀が良い。舞踊家 プロ アマの芸術家らしい人も見かける。
まずは、“檜垣”勘十郎が老女の亡魂 素踊りながらよく形が見えるのはさすが!二番目は“ 玉兎”これまた 20歳過ぎにしては二人に負けないほどの要素がある 中村鷹之資 父が中村富十郎と悪いはずがない。最近の役者さんは踊りが下手なので彼の踊りは目を見張る。数年前に 勘十郎と連獅子を踊ったのを見て 引けを取らない 驚いたほど達者です。三番目は “黒塚“勿論 猿之助 黒塚の踊りの部分だけは初めて見た。良いところだけの見せ場 
薄の中からのスーと出てくる時などは スケートかと思うほど滑っている感じ、薄の中で月の光と影を追って踊る姿は 巣踊りながら絶品でした。この人も天才ですね。最後は 素と衣装(能装束)の”悪太郎“二人の達人の間の良さ 中々いい合わせても出来ないリズム感にうっとりです。秋にぴったりの”演目“ 十分満足な時間でした。終演後の余韻も心地よく帰路に向かいました。また、見たいなあ!気分の良い”藝術の秋 “に1日でした。